必殺宇宙カラテ

GR IIの写真を載せます。時々フィルムも載せます。コズミック

道南沿岸線とエセモノクロフィルム

 つい先日襟裳岬まで旅行に行く機会がありました。

 道北オロロンラインは生活圏ということもあり何十往復もしているのですが中々太平洋沿岸・道南沿岸線を走る機会はなく非常に新鮮でした。KONAMI

 

 

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(RICOH GR II / GR Lens 28mm f2.8)

 (道民であるワタクシが北海道で最も過酷な地の一つと認定する場所、襟裳岬の岬先端部。あまりにも風が強いため呼吸が上手く出来ない、上着のはためく音がデカすぎて耳に激痛が走る、妙に長いうえ地元民曰く”出る”階段……しかし日本海側と違い全く磯焼けしていない健康な沿岸部を見渡すと羨ましくなりました。美しい海です)

 

 

 

 

 札幌から苫小牧まで高速で南下後、国道235号線〜336号線を通って静内(合併した今では新ひだか)、新冠、浦河をパスして襟裳へ。

 道南沿岸線を走っていて最も驚いたのは、異常にマツダ・ロードスター、スバル・インプレッサとすれ違う台数が多かったということ。

 旅自体は襟裳岬に到達したところで同行者が急病に陥ってしまい浦河の救急病棟へ駆け込み、そのまま静内で車中泊して札幌へととんぼ返りだったのですが、その往復の道中間違いなく40台以上のロードスターとすれ違いました。インプレッサも圧倒的に多かったのですが(STIは少なかった)、俄然ロードスターのウジャウジャっぷりが勝っていたのでした。苫小牧から札幌へ戻る頃にはさっぱりと消えていたロードスター……

 道南沿岸線の何処かにロードスターを積極的に卸しているディーラーでも存在しているのでしょうか……

 

 

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(RICOH GR II / GR Lens 28mm f2.8) 

(襟裳に向かう道中。苫小牧を抜けると放牧されている馬の皆様と遭遇する機会が途端に増えてきます。遊馬ランド バッタ!新党大地のポスター!ムネオハウス!北海道の匂いが強烈です)

 

 

 

 

 閑話休題、フィルム代も現像代も高くなってしまった現在は旅行時にしかフィルムカメラを携行しないと決めております。ついでにもし現像する金がなくてもストックしておけばいずれ自家現像できるかもしれない…‥ので、フィルムはモノクロを使うようにしています。

 ということで今回の旅行出発時にフィルムを補給したわけなのですが、暫くの間オリエンタルの「ニューシーガル400」もしくはイルフォードの「HP5 400」を使っていたので今回は……とイルフォードながら見たこともないモノクロフィルム「XP2 Super 400」を2本ほど購入することにしました。

 

Ilford HP5 400

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Oriental New Seagull 400

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 (個人的にはSeagullの方が出力が濃厚っぽい気がして、ついでにパッケージも玄人っぽくて好みですが、自家現像する場合はHP5より所要時間が増えます、確か……)

 

 

 

 それが大きな間違いでした。

 どうやらXP2 Superとやらは通常のモノクロフィルムのような銀分子ではなくカラーと同様に染料を積層して感光させるタイプのようで、カラーと同様の現像プロセスC41を採用しているためカラーと同時に現像を頼むことができる……との触れ込みを鵜呑みにして安心した自分はそのままガンガン使用を続け、帰札後意気揚々とヨドバシへ駆け込み、鼻息荒く幾日か前のカラーネガと一緒に現像を依頼したわけですが、一瞬で「あ、XP2の方はウチの機械では無理ですね」と東京ラボ行を宣告されてしまいました。

 振り返ると後ろには7人ほど並んでいる。眼前では不健康そうな店員がイライラしながら返答を待っている。伝票に書き込まれた「10日後受取」の文字に絶望しながらニッコリ快諾してヨドバシを後にしたのでした。

 

今回使ったモノクロフィルム Ilford Xp2 Super 400

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 (C41と記されているとおり通常のモノクロフィルムと感光プロセスが異なります。その為出力される画も独特の階調というか、デジタル写真をモノクロ現像したような仕上がりになっている気がします)

 

 

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(RICOH GR II / GR Lens 28mm f2.8)  

 (急病で倒れた同行者が直前まで息巻いていた”知床まで行くぞ!”というを大紋切りを捨てきれないままとんぼ返りした札幌……の一つ隣の桑園駅にて。光線がたっぷりと入るホームは毎度毎度ファインダーを向けてしまいます。GR IIでカラーを取る際はいつも若干コントラストを高めた”ポジフィルム調”エフェクトを使用しています)

 

 

 

 

 以前イルフォードのモノクロインスタントカメラを見つけたとき、これはどうやって現像を依頼するんだろう……と不思議に思ったのですが、どうやらそのインスタントカメラにもXP2 Superが採用されているらしく「写ルンですと同様のプロセスで現像を依頼できますよ」とのことだと思うんですが、多分無理です。

 

 

 

 そもそも前提として、札幌においてはビックカメラヨドバシカメラで現像依頼の対応に大きな違いがあるように思えます。 

 例えばLomographyの35mmカラーネガを現像依頼した場合、ビックカメラではフジのカラーネガと同様の即日現像、一方ヨドバシでは「特殊な乳剤が使用されている」との理由により外部ラボ送りになりました。

 大雑把に言えばビックカメラはフジ以外のトリッキーなフィルムでも即日現像してくれる可能性が高く、ヨドバシは日数を挟む場合が多いものの慎重を期した現像プロセスの選択を行ってくれる、と言った感じでしょうか。

 そのため、XP2 Superももしかするとビックカメラに依頼すれば即日現像してくれたかもしれません(モノクロであるためそもそも望み薄ですが)。

 

 

 が、今回は折角なのでヨドバシが信頼する関東プロラボのパワーを感じてみたいと思います。襟裳旅行のモノクロフィルムがプロの手でどのように仕上がるのか非常に楽しみです。

 

 

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 (RICOH GR II / GR Lens 28mm f2.8)  

(”温泉に行きましょう”と息巻く同行者に連れて行かれるまま訪れた温泉宿(閉館中)の前に鎮座していた謎のネッコ先生。GRを向けている最中は色気たっぷりだった先生、フィルムカメラを向けた瞬間モゴモゴモゴ!と何かを叫び走り去っていった先生 ……先生はもしかしてデジタル原理主義だったんだろうか)